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肺炎球菌ワクチンについて

👉現在、日本の死因のうち肺炎は第5位、誤嚥性肺炎は第6位→2つを合わせると死因の第4位を占めます

令和3年(2021)の主な死因の構成割合

 厚生労働省:令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況 結果の概要より

👉高齢者は肺炎を発症する確率が高く、年齢が上がるほど死亡率も急増します

 

肺炎の年齢階級別死亡率

厚生労働省 , 人口動態統計(2015(平成27))年および日本呼吸器学会. 成人肺炎診療ガイドライン2017 p3より

👉肺炎の原因菌で最も多いのが肺炎球菌です

日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン2017 p10より

👉基礎疾患がある方は肺炎のリスクが高く、肺炎球菌ワクチンの接種が特に勧められます

*1 Shea, K. M. et al.:Open Forum Infect Dis 1(1):ofu024 “2014(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4324183/ 2021/3/31参照)より作図” *2 Nakagawa, T. et al.:J Intern Med 247(2):255, 2000(本出典論文は特定の医療機関の研究成果である)

  • 慢性呼吸器疾患(気管支喘息、COPD、気管支拡張症など)
  • 慢性心疾患(うっ血性心不全、心筋症など)
  • 糖尿病
  • 脳梗塞(無症候性脳梗塞)
  • 慢性腎臓病(ネフローゼ症候群、透析中の方など)
  • 慢性肝疾患
  • 悪性腫瘍を有する方
  • ステロイドなどの免疫抑制剤を服用されている方
  • HIV感染等による免疫不全者
  • 脾臓摘出後の方
  • 臓器移植や骨髄移植を受けたことのある方

👉肺炎球菌ワクチンは肺炎の発症率をおよそ半分に減らします

丸山 貴也:BMJ 340:c1004,2010より作図

→日本国内において、23価肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)はプラセボに比べ、医療介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)における肺炎球菌性肺炎と肺炎全体の発症率を有意に抑制し、死亡率も低下させた

13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)による市中肺炎の予防効果

Bonten, M. J. et al.: N Engl J Med 372(12):1114, 2015より作図

→オランダにおいて、13価肺炎球菌ワクチン(プレベナー)はプラセボに比べ、プレベナーに含まれる血清型の肺炎球菌による上記の市中肺炎と*侵襲性肺炎球菌感染症の初回発症をいずれも有意に抑制した

*侵襲性肺炎球菌感染症 : 血液や髄液から肺炎球菌が分離同定されるような髄膜炎・菌血症を伴う肺炎球菌感染症のことです。

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