ご挨拶

院長からのメッセージ

皆様、こんにちは。2014年11月にこの横浜市戸塚区下倉田町に当診療所を開院し、本年11月には開業10周年を迎えようとしています。これもひとえに地域の皆様の支えがあってのことであり、心より感謝申し上げます。当院では、外来診療とともに、病気で通院が困難な方々のための訪問診療も、当院の位置する戸塚区と近隣の栄区を中心とした地域密着型で行っています。特に、日本における人口減少と高齢化が加速する中で、この戸塚区・栄区も例外ではなく、独居世帯や高齢者の急増に対応するため、地域社会のニーズに応じた様々な医療サービスの提供に努めています。

新型コロナウイルスの影響とその後の変化

2024年において、新型コロナウイルスのパンデミックは一定の終息を迎え、日常生活はほぼ正常に戻りつつあります。しかし、この経験は私たちの行動様式や健康に対する意識に多大な変化をもたらしました。多くの方が普段からの健康管理の重要性を再認識し、地域社会とのつながりをより大切にするようになりました。

地域社会における当院の目指す医療～外来診療と訪問診療

このような変化の中で当院は、特に他者からの支えが薄い「ひとり暮らし」の高齢者を重点的に支え、彼らが健康で自立した生活を続けられることを目指しています。

また早期発見、早期治療を促進するため、高齢者になる前の、若いうちからの定期健診を推奨し、発見された問題に対しては、効果的な治療と適切な近隣病院への紹介を行うことを心掛けています。夜間診療やオンライン診療も活用して、勤労者世代の治療が途絶えてしまうことのないように努めています。

院長の専門とする肺癌、間質性肺炎、COPDといった呼吸苦が避けて通れない呼吸器疾患をお持ちの方、癌末期やALSなどの辛い苦痛症状が出現する難病の方、同居のご家族に対して数々の問題行動を引き起こす認知症の方や複雑な家庭環境の中で精神的に病んでしまった方々については、近隣の基幹病院からこれまで数多くご紹介していただきました。それぞれの困難さと複雑性を十分に理解した上で、ご紹介いただいた近隣病院からの信頼にも応えるべく、開院当初から創意工夫を凝らした訪問診療を継続して提供しています。

これからも、これらの患者様が自宅で可能な限り快適に過ごせるよう、近隣病院との密な連携を通じて、本人の意思を最大限に尊重した医療プランを作成し、緩和ケアや症状緩和に焦点を当てた治療を行っていきます。

コミュニティとのつながり

特に戸塚区役所・戸塚区医師会・下倉田地域ケアプラザとは強固に連携しており、デイサービスや訪問介護など地域の資源を最大限活用しています。人生の最終段階であっても、慣れ親しんだ自宅で安心して過ごせるよう、地域のケアマネジャーらと協力し、訪問看護や訪問介護サービスを導入して、孤立死を防ぐための支援を常日頃から行っています。

最後に

私たちは、ひとりひとりが独立した生活を送りながらも、地域社会とのつながりを感じられるような支援を行うことで、私たち自身もコミュニティに属する一員として、その役割を果たしていきたいと考えています。私も皆様も限りある一度きりの人生、最期の瞬間まで、心を悩ませることなく、健康で充実した日々を送ることを目標とし、共に歩んでいきましょう。

2024年4月　

院長　山田　英人（やまだ　ひでと）

院長プロフィール

昭和50年	京都市左京区生まれ
	宇治市立平盛小学校・南宇治中学校、私立東大寺学園高校卒業
平成12年	大阪市立大学（現大阪公立大学）医学部医学科卒業・医師免許取得
	国立大阪病院、大阪市立大学医学部附属病院、岸和田徳洲会病院にて初期研修終了
平成14年	大阪府済生会野江病院呼吸器内科医員
平成17年	滋賀医科大学大学院医学系研究科博士課程入学(呼吸循環器内科)
平成17～21年	東京医科歯科大学難治疾患研究所分子代謝医学分野特別研究学生
	（現九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野（第三内科）小川佳宏教授）
平成21年	滋賀医科大学大学院医学系研究科博士課程修了（医学博士号取得）
平成21年	滋賀医科大学医学部附属病院呼吸器内科助教
平成23年	神奈川県立がんセンター第25期レジデント
	（腫瘍内科・病理診断科・血液内科・放射線腫瘍科・緩和ケア内科をローテート研修）
平成25年	あおぞら診療所（上本郷）（在宅医療全般について研修）
平成26年	横浜南まほろば診療所開設
平成29年	横浜市介護認定審査会委員就任（令和2年3月任期満了）
	一般社団法人戸塚区医師会　理事（訪問看護・在宅医療担当）就任
平成30年	医療法人瑛鳳会設立・理事長就任
令和4年	下倉田地域ケアプラザ協力医就任
令和5年	一般社団法人戸塚区医師会　副会長（地域包括ケアシステム部担当）就任